月天使
「えっ!?」
こっ…これはまさか!!
《俺だけが力持ってるぜ☆
オメェら命が惜しけりゃ土下座しやがれ!!》
的な独裁者気取りがしたいだけか!?
「あっ…あのぉ…月?」
結大が又、訳が分からないという
顔でこちらを見てきた。
「なっ…何だよ!!」
「さっきから何妄想してんの!?
俺、別に独裁とかそんなの考えてねーよ?」
ギクッ…!!
な…なんで分かるのょ!?
「月は分かりやすいんだよ。」
「な…何故に!?」
「表情がな…」
結大は小さく笑った。
訳分かんないや…。でもまぁいっか!!
「月、俺はな、この世から武器や力、戦争をを消したいんだ。そうすれば人と人が争う事はなくなる。力で人を傷付けやしないだろ?」
「……結大?」
結大は遠くの方を見つめていた。
こいつはやっぱり…
「なっ…何だよ?」
結大があたしの方を振り向いた。
あたしは小さく笑った。
まったく結大の器の大きさは計り知れないな…。
「あたしが思うよりもあんたは強いやつな んだってよーく分かった。」
「はぁ!?又何を言い出すかと思えば…」
結大は少し呆れたようにあたしに言った。