月天使
でもそれって…!!
「おぃ…結大。」
「ん?何だ?」
「あたしはそこまで人を観察(ストーカー)するあんたが凄いと思うよ…。」
あたしは真顔で結大の方を見た。
「はぁ!?何それ!!何か俺、キモいやつみたいじゃん!!」
「うーん…ハッキリ言ってキモいな。」
「俺、誉めてんのに相変わらず酷いな…。そこは全く変わんねーや。」
結大が一つため息をこぼした。
「なっ…何故ため息!?」
「あのな…お前は俺の良いとこ10個今、口に出して言えるか?俺は見てる…お前の良いところ。」
結大が食事を済ませて立ち上がった。
「あたしの…良いところ?」
何だろうか…あたしの目に写るのは
人の悪い所ばかりなのだろうか…。
"俺は言えるよ。お前の良いところ"
って言葉があたしの胸に叩き込まれた。
結大は、あたしに背を
向けてどこかへ行ってしまった。
「"人は必ず悪い所を1つは持ってる。でも、良い所だってたくさんあるんだ。悪い所ならいくつでも見つけられる。もっと回りを見ろ。"って言いたかったんじゃね?」
後ろから男の声が聞こえた。
あたしが振り返るとそこには…