月天使

「月くん、貴方は自分の仲間を殺した人間と手が組める?」


瑠璃愛…。

結大は、あたしの想像を超えた苦しみを抱えて生きてきたか…。

そんなの、あたしは…


「わからねぇ!!殺してぇって思うかもしんね ーっ!!耐えらんねーかもしんねー!!でも俺にはそう思った時にいつだって助けてくれる仲間がいる。だから負けねーよ!!」


あたしは話をして初めて笑った。

すると瑠璃愛は


「ふふ…月くんらしいわ。だから、結大くんが一目置いてるのね!!」


と小さく笑った。えっ…ちょぃ待てよ…。


「ええええぇっ!?」


何それっ!!訳分かんない!!一目置いてるって!?


瑠璃愛がニカッと笑った。


「月くん、その気持ちをステッキに込めて、私の方向に構えて!!」


あたしは少し驚いたが


「はいよっ!!」


と言って、ステッキを出して

瑠璃愛に言われた通りにした。


「力を一点に集中させて一気に放って!!」


「分かった!!」


あたしはステッキに力を集めだした。
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