月天使
「はっ!?結大ガチで言ってんのか!?」
「黙って従うが勝ちだ。」
「そっ…そんなぁ!!」
結大があたしをチラッと見た。
あたしは口パクで[あ・り・が・と・う]って言った。
すると結大は小さく笑った。
[お前は全くバカなやつだな]ってさ…。
そして結大と陸は力をためて右の指2本で星を
描いてそれを壊すように拳をその星に向けた。
すると2人の姿がみるみるうちに変わっていき、
―――ブワァッ…
と凄い風と光が目の前を包んだ。
「月さん、見てください!!」
ふれあがあたしの目を開けさせた。
そこに写ったのは…
「結大、それってただ、黒いスーツ着ただけの黒い天使…。」
真っ黒なスーツに三日月マーク。
真っ黒なネクタイをつけた黒い翼の結大。
なんとも言えずきれいな顔立ちに似合う…。
「うっ…それを言うなよ。」
結大は照れたように変身を解いてしまった。
そしてそのとなりに見えたのは…
「陸…お前それ、鳥だよな!?デカイ鳥。」
ヤバい…笑いそう。
みどりと赤のドラゴンの羽を広げて
衣装的にもカラフルな鳥(笑)
あたしは必死に口元を押さえた。
「月め~っ!!だから嫌だったんだよ!!」
陸もちょっと嫌そうに変身を解いた。
「良いじゃん!!似合ってるよ!!うね男にデカ鳥はナイスコンビ!!」
瑠璃愛がニカッと笑った。
「はぁ!?それ誉めてんのか!?」
陸はちょっと嫌そうに言う。
「バーカっ!!そんな、しかめっ面しないの!!」
瑠璃愛、女の子だなぁ~。ってアレ!?