月天使
陸の女嫌いの秘密
【陸side】
「フフフっ…バカね!!私はあんたを利用してただけよ!!だから早く消えて?」
1人の男が女3人にボコボコにされている現場を
目撃した。
「バカな男ですね~華紅弥(かぐや)さん♪」
「普通、こんな美人があんたみたいな奴好きになるはずもないでしょ!?」
ここは屋上。誰も来ない時間の放課後。
俺の特別な場所なんだけど、これは…
「さ…最悪な現場だ。」
なるだけ女とは関わりたくなかったのに…。
「行くわよ!!嗄棔(さこん)、連羅(つらら)!!」
3人が俺のいる屋上階段の方へと近づいてくる。
あぁ…くっそぉ!!仕方ねぇ!!
「おいっ!!待て!!」
俺は女3人が屋上階段に来る手前で顔を出した。
すると…
「キャーっ!!陸様じゃないですか!!どうなされたんですか?」
「こんな所でお会いできるなんて!!」
「華紅弥さんに会いに来たんですか?美人ですからね~お似合いですよ!!」
とさっきとは全く違う態度でベタベタと
引っ付いてくる女達。
俺はこうだから女は嫌いなんだよ!!
「うぜぇ…黙れっ!!」
俺はとにかく3人を睨んだ。すると…
「り…陸様…?」
と驚いたように女達は静かになった。
俺は華紅弥と呼ばれた女の前に
立って胸ぐらを掴んだ。