月天使
「た…確かに今も男姿ですけど男前?」
そう言うあたしに瑠璃愛が
「うん。男前な上に上手く力も使えてる!!」
とニヤリとあたしを見て笑った。
男前って事より、力に関して自分が成長
している事が素直に嬉しかった。
―――ポンッ…
「月、よくやったな。」
優しい大きな手があたしの頭を撫でる。
何気ない一言なのに何でだろうか…。
「結大…。」
あんたはいつもそうなんだ。月の光その
ものなんだけど、言葉にできない…。
いつもどんなときも温かく
あたしの事を包み込んでくれるから…。
結大があたしの頭から手を離して
「先に進むぞ!!」
と前を歩き始めた。やっぱり結大は光だ。
あたしの大切な光なんだ…。
「待って!!結大さん、中に化け物が!!」
ふれあの一言が結大の足を止めた。
「月さん!!私と力を会わせてください!!」
ふれあがあたしの手を握ってきた。
あたしは少し驚いたけれど
「分かった!!ふれあ、いくよっ!!」
と言ってあたしは皆の前に出た。