月天使
「ありがとう皆…。だけどこの力、あたし1人ではまだ使いこなせないみたい。」
あたしはふれあの手を握り返して
皆に笑いかけた。感謝しきれないこの
気持ちを素直に伝えていたかったから。
「それじゃ、先に進むぞ!!」
そう言う結大の声がかかって
あたしはまたホッとしているんだ。
ここでは1人じゃないって思えるから…。
「怖がるな。俺がいるからさ。」
そう言う結大に恋したあたしも体外だ。
「一生着いていってやるよ!!」
なんて言って笑ってられるんだから…。
彼が手を伸ばす大きな世界にあたしの
瞳を少しでも目に入れてほしくて結大の
背中を追う足は止まることはなかった。
そうしてようやく炎の
クリスタルの元へと無事に着いた。
結大がクリスタルの前に立って
呪文をひたすら唱えていた。
すると紅い、炎のクリスタルが
凄い光を洞窟全体に放った。