月天使
「月、落ち着け!!」
と結大があたしに言った。
で…でもさ、これって…
「夢じゃないよね!?何…なんで?」
なんでこんな所に居るの…。
「それは俺が聞きたいよ…」
結大がそう言った時、
皆の視線があたしに向いた。
「は?何…?あたしなんか変?」
そう言うあたしに結大は
「だってお前…新しい
技って一人で使えないんだよな!?」
と真顔で聞いてくる。
「使えないよ?」
だからどうしたって言うんだろうか…。
「でも一瞬でここまで戻ったと考えると、
お前の"ビッグバン"しか考えらんねーな。」
「は?」
何言ってんの?結大…?
「でも変身してねーな。やっぱ思い違いか」
結大は少し残念そうに笑った。
「そっ…そーだよ!!思い違いだよ!!」
あたしも少し笑った。
皆は少しホッとした
様子でテントに戻っていった。
な…何でなんだ!?