月天使
「結大、意味が分からないよ…。」
「そうだろ?分からないだろ?今はそれで いい。いつか分かる日が来るから…。」
そう言って結大はあたしに
いきなりキスしてきた。
「ちょっ…結大!?」
あたしは思わず唇が離れたと同時に
結大の顔をじっと見つめた。
「元気でいるんだぞ。笑っているんだぞ。
食事はちゃんととって寝ろよ!!」
そう言って笑う結大は
何故かどこか寂しそうだった。
「言いたいことはそれだけ…
じゃあ今日はもう寝ろよ。おやすみ。」
そう言って結大はあたしに後ろ姿を
見せてテントに戻っていった。
意味わかんない。あたしに笑顔が戻る度、
結大は雲っていくばかりだった。
結大はもっとあたしに言い残したい事が
あったんだろう…。
あたしもさっさとテントに戻っていった。