月天使
「お前が泣いてたら意味がねぇ。
この空が雲っちまう。だから
お前は俺の前では笑ってろ。」
瑠璃愛は少し驚いたような顔をしたけど
「なんちゅー自己中なっ!!」
と言って笑った。
「ほら、やっぱお前は笑ってる方がいい。」
「笑ってるよ。陸が笑ってるなら
私もずっと笑顔でいられるからっ!!」
俺はその無邪気な笑顔にキスをした。
顔が真っ赤な林檎のような瑠璃愛が
可愛くて仕方がなくなっていた。
「瑠璃愛…帰ろ?」
手を差し出した。瑠璃愛は照れながら
「うっ…うん////」
と俺の手を握った。
そして瑠璃愛の力で再び元の
世界に戻ってこれた。
俺はやっと分かった。
夏美は幸せなんだな…。俺も幸せだ。
お前という女を好きになれてっ!!
だから過去に縛られて
生きるのはもうやめるよ。
過去から抜け出す鍵を開けてくれた
大切な人がいるから…。
夏美。笑ってろよ!!天国で見てろよ!!
俺も死ぬほど笑ってやっから♪