月天使
「お前には俺の代わりに月を助けてやって ほしい。自分が殺そうとした相手なんかに 協力したくないかもしれない。だけど…!!」
そう言った途端、乃愛は変に微笑んで
「知ってる。私にはあの子は殺れない。結大
の頼みなら仕方ない。でもいつかはあの子にすべてを教える。それでもいい!?」
と俺に目をやって言った。
「……あぁ。」
俺がそう返事をするも、なんだかその
嫌な笑みは乃愛ではない気味の悪い
何かじゃないかとさえも思わさせられた。
俺はこうして炎の洞窟を抜けて
元の世界に戻ることにした。