月天使
【月side】
「はぁぁ~…。ねぇ?ふれあ!」
あたしは起きたばかりのふれあに話し
かけた。少し寝起きは機嫌が悪いようで…
「何ですか!?私は眠いんです!!
話は手早くお願いしますよ!?」
何て言って半目状態の彼女。あたしはそれ
でも誰かに話したくて仕方がなかった。
「あの…結大さ~、超バカなんだ。」
「何ですか…またノロケですか?
もう勘弁してくださいよ……。」
少し面倒そうな仕草を見せて
ふれあはボケーっとあたしを見た。
「違うの!!暇なんだよ~。あたしの相手が
今、出来るのはふれあしかいないの~!」
あたしは必死に訴えた。でもふれあは…
「何ですか?!それって…月さん、
もしかしてレズに目覚めましたか!?」
何て事を言い出した。
いや、マジでそれはないからっ!!
「あたしはレズじゃなーいっ!!」
あたしがそう叫ぶとふれあは
落ち着いたように笑って、
「ハハッ…冗談ですよ。で、
どうしたんですか?話、聞きますよ?」
と微笑んだ。そ…それは反則だ…。
「え…えとね!!ふれあにとって
両親ってどんな存在なのかな?」
「両親ですか…。それは分かりません。」
そう言ったふれあの笑顔が歪んだ。