月天使

      【結大side】


「ただいまーっ!!」


俺は何とかこちらに戻ってこれた。

力の弱まりが激しく、どうにかここに

たどり着いたという感じだ。


「うわっ…帰ってきたの!?結大!?
3日ぶりだね。おかえり。」


男装した月が少し驚いていた。


「なんだよ…たったの3日じゃんか!?」


そう言ったとたん、テントの中から

ふれあが出てきて、


「そーですよ!!月さん。にしても陸さん、
表情が凄く豊かになりましたよね~*」


何て言い出した。なるほどな!!陸が…。


「陸を縛る鎖が取れたって事だな。」


「えっ…結大さん?」


ふれあが不思議そうな顔をした。

月も俺をじっと見てくる。


「なっ…なんだよ!?」


「結大、お前炎の洞窟で
悪いもんでも食ったか!?」


月は俺から目をそらさなかった。

そしてふれあも…

「なんか良いこと言ってる結大さん
って気持ち悪いほど新鮮ですね…!!」


なんて言ってきた。クソッ…


「なんかそれ、俺の事けなしてない?」


地味に酷いんですけど!?


「なんか文句あるの?!結大!?」


月が俺を見て変な顔をした。


「いや…ない。それより、月、
お前に話がある!!ちょっと来い!!」


俺は月に笑いかけた。

すると、ちょっと不思議そうに頷いて、


「ふれあ、先にテントに戻ってて!!」


と言ってふれあに手を降った。


俺はそのまま手を引いて、

テントの張っている海から離れて、

木陰の下で話を始めた。
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