月天使
【月side】
「それで…話って?」
いつも以上に笑顔の絶えない結大。
「なぁ、楽しいってどういう事だと思う?」
とニッコリ笑って嬉しそうに聞いてくる。
「楽しいってのは1人では分かんない。でも皆がいたら楽しい、嬉しい。ずっとこんな日々が続けばいいって思ったりすんだ♬」
とあたしなりの答えを結大に伝えた。
「うん。そうだな!!
つまり、楽しい事ってのは嬉しいにも
繋がるんだ。じゃあもう1つ質問をする。」
そう言って微笑む彼が何だかいつもと
違って見えたのは何でだろうか…。
少し悲しそうな顔をして又、話を続けた。
「じゃあさ、悲しいって何なんだと思う?」
今日の結大は何だかおかしく見えた。
何でこんな質問ばかりするんだろうか…
そんな事を思いつつも
あたしは奴に答える。
「うーん…あたしにとって<悲しい>は、当たり前の今が無くなること。自分の幸せも他人の幸せもこの世から消える事かな??」
と真面目な顔して結大を見る。
結大も凄く真面目な顔をしていた。
「俺もそう思うよ。幸せが無くなる事は平和が消えたのと同じ。大切な人を失ったり、宝物を無くしたり…色々あるよな?」