月天使
純白の翼
さようなら…愛してた人。もう戻らないよ。
この町にはもう帰られない。
「やっぱり…太陽が嫌いだ。」
その言葉は弱い自分を強く見せるための
作り言葉なのかもしれない。
こんなにも綺麗な太陽なのにその光の下では
自分の身すら守れないあたしは月の光に導かれ
、この小さな世界の月の光だけを受け入れた。
その月は本当は闇ではありたくないのだろう。
光になれるはずもないのにね…。
「ねぇっ!!なんで太陽嫌いなの?」
「ぎょえっ!!」
やば…。変な声でた…。
「やだー(笑)月くんったら(笑)」
「脅かすな!」
てか何で佳那がこんな朝早くに…?
あたしの顔を覗き込んで佳那は笑った。
「ねぇ、月くんどこに行くの?」
佳那が不思議そうに訪ねてきた。
「どっか遠いとこ…。」
あたしは真顔で答える。
「それじゃあ私も連れていって!!」
「はぁ!?」
この子本気か…?