月天使

「えっと…ごめん。俺、陸に話が
あるんだ。だから行かなくっちゃ!!」


急にそっぽを向いて木陰から

立ち上がり、走って行く結大。


「ちょっとまってよ!!」


と言うものの、あたしの声は奴には

届かなかった。


なんでよ…。なんですぐにあたしの前から

通りすぎていってしまうの…。


あたしじゃ頼りないの…?

あたしの心に小さくヒビが入った。

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