月天使
「だけど、なんで結大は
今、この世にいるんだ?」

そう言う陸の眼差しは凄く真剣だった。


「分からないんだ。でも死んだはずの俺をこの世に戻せるのは犬神様以外いない。」


きっとこれはアオが俺にくれた

最後のチャンスだったのかもしれない。


「犬神様か…月にしか
見えなかったあの神様の事か!!」


「あぁ…。」


そうだった。アオは月にしか姿が

見えなかったんだ。


でも、きっとこんな事出来るのは

アオしかいないって思ってるから…。


そんな事思っていると陸がちょっと

俺の方を見て右手をあごにそえて


「そういやさ、月は何で髪を触れるのを嫌がったんだろうか?初めてあったあの日、
髪を触った途端、闇の力が発生したし…。」


と訪ねてきた。それは全部全部、
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