月天使
『…ごめんなさい。失礼しました!!』
そう言って帰ろうとしたときだった。
『あっ…!ご…ごめんなさい…。
もう中には入りませんからっ…。』
と言ってあの綺麗な女の子は
病室をでて走っていってしまった。
う…うわぁ…これ、良かったのかな…?
『あの…、結大邪魔してごめんね…。』
『ううん…いいんだ。彼女は倒れた俺を
助けてくれた。ただそれだけだから…。』
少し寂しげに結大は窓から見える
空を見つめていた。
『あ…あのさっ!!
結大、その怪我誰にやられたの?』
『星花っていう美の女神だ…。急にチームに入ってくれとか言われてな。まぁ、いくらボコられても俺は死ねない訳だケド。』
『そっか…。でもさっきの女の子は?』
『え?だから、俺を助けてくれただけ…』
『違うっ!!そうじゃなくって…。』
気になるのはあの女の子の事が
''好きなのか''って事なのに…。
『ん?何だ?』
不思議そうな顔をしてる結大に
そんな事、聞けない…。
『何でもないっ…。又明日も来るね!!』
『おぅっ!!』