月天使
私の心が少しずつ痛み始めていたのは
感じていたケド真っ直ぐに透き通る、
嘘のない瞳で言われると余計に辛いよ…。
『結大、私もね…っ!!』
『えっ…?』
私は結大に抱きついた。この痛む胸を
和らいでくれるのは結大だけだから…。
『ティアモ……。』
1つ耳元で呟いた。
そんな私を結大は払い除けた。
『ごめんな…俺は…。』
悲しそうな瞳で私の姿を映す。
分かってる…分かってるよ、本当は…。
結大にとって私はただの仲の良い友達に
過ぎないってことも…。
<それでも好きでいさせてほしいの…。>
なんて事言えなくて…。
『結大…彼女を守ってあげて…。』
素直な気持ちは伝えられなかった。
結大は小さく頷いて私の家を出ていった。
結大…<ティアモ>の意味知ってる?
<私は貴方の事を愛してる>
って事なんだよ…。
心の中で溢れた思いをそっと閉じ込めた。