月天使
最終章
【佳那side】
一瞬凄い光が空を照らした気がした。
「乃愛、何だったのか分かる?」
私は望月月と結大兄のスパイとして
送りつけた乃愛に聞いてみたが…
「私は知らない。ただ分かるのは…あの女は必ず私達の邪魔をしにくるって事。」
乃愛のこの怒り狂った表情からは
結大兄が消えたのを知らせていた。
「望月月を恨みな。あの女は
全てを奪っていく最悪な女なのよ…?」
乃愛の耳元で1つ呟いた。
すると彼女の顔つきが変わった。
「佳那…望月月には手を
出さないで。あの女は…私が殺る!!」
何かを壊す。それが私達の目的だから…。
「行って来てちょうだい!!ここへは一歩たりとも近づけさせないように!!」
私達は仲間なんて甘ったれた
ものは信じていない。
信じるのは己のみ。だからいつ、
誰が裏切ってもおかしくはない。
「あんたに言われなくても分かってるわ!!」
そう言って乃愛は様子を見にどこかへ行
った。私は本当は怖いのかもしれない。
望月月は私がかつて愛した人。まだ底知れ
ない力が秘められてるかもしれない。