月天使
「ふれあっ…任せたよ!!」
瑠璃愛が走った。
「俺らは先に行くぜ。ふれあ、
待ち合わせは分かってんだろうな!!」
そう言って陸が力を使い始めた。
「あたし達の大好きな海辺だからね!!」
そうあたしが言った瞬間、陸の力で不思議
な場所にやって来た。そこに見えたのは…
「佳那っ…!?なんでここに!!」
そうだ。闇に染まった大きな城の前に
佳那があたし達を待ち構えていた。
「月…どうして来たの!?
私に殺されたくてやって来たの!?」
ニヤッと笑う佳那は以前の優しく笑う
佳那とは全く違った…。何だか…怖い。
「佳那っ…!!やめて!!地獄への扉を開いてしまえばあんた自身も消えてしまうのよ!!」
瑠璃愛が大声をあげて言った。
そして、城の最上階にいるのは…
「平和の神とペガサスだ!!」
あたしにしか見えなかったペガサスが
平和の神には見えてるんだ!!
「月っ!!あそこにペガサスもいんのか!?」
陸が少し嫌な顔をした。
バリアを張っている平和の神に
どこまで近づけるだろうか…。
「ごちゃごちゃ煩い。さっさとあんたら
片付けて私らも一息つきたいのよっ!!」
そう言って佳那があたしに
襲い掛かってきた。