月天使

「ふれあっ…任せたよ!!」


瑠璃愛が走った。


「俺らは先に行くぜ。ふれあ、
待ち合わせは分かってんだろうな!!」


そう言って陸が力を使い始めた。


「あたし達の大好きな海辺だからね!!」


そうあたしが言った瞬間、陸の力で不思議

な場所にやって来た。そこに見えたのは…


「佳那っ…!?なんでここに!!」


そうだ。闇に染まった大きな城の前に

佳那があたし達を待ち構えていた。


「月…どうして来たの!?
私に殺されたくてやって来たの!?」


ニヤッと笑う佳那は以前の優しく笑う

佳那とは全く違った…。何だか…怖い。


「佳那っ…!!やめて!!地獄への扉を開いてしまえばあんた自身も消えてしまうのよ!!」


瑠璃愛が大声をあげて言った。

そして、城の最上階にいるのは…


「平和の神とペガサスだ!!」


あたしにしか見えなかったペガサスが

平和の神には見えてるんだ!!


「月っ!!あそこにペガサスもいんのか!?」


陸が少し嫌な顔をした。

バリアを張っている平和の神に

どこまで近づけるだろうか…。


「ごちゃごちゃ煩い。さっさとあんたら
片付けて私らも一息つきたいのよっ!!」


そう言って佳那があたしに

襲い掛かってきた。

< 274 / 290 >

この作品をシェア

pagetop