月天使
―――ガツッ…
「ゔっ…!!」
凄い…早すぎて動きに追い付けない!!
これは思った以上に強い。
何とかムーンステッキで防いだが
まともに攻撃をくらったらやばいな…。
「月っ…!!」
「おいっ!!大丈夫か!!」
瑠璃愛と陸があたしの方に駆け寄って
くれた。でもっ…
「ダメだっ!!後ろ――っ!!」
そう叫んだ頃にはもう遅かった。
―――ドガッ…
「…る…なっ…。」
「ぐわぁっ……。」
瑠璃愛と陸はあたしの
目の前で倒れたんだ…。
「フハハハハ…弱い。弱すぎる!!
あんたは少しは私を楽しませて
くれるわよね!月チャン…?」
佳那は笑っていた。
あたし達を見て笑っていた。
そして、あたしはどうにも
ならない感情に襲われた。
<<殺したい…殺してしまいたい!>>
そんな恐ろしい感情に…。
ところがそんな感情と必死に戦う
あたしの前に助っ人が現れた!!