月天使
「月くん!!大丈夫?」
あたしの前に現れたのは葉澄だった。
「えと…大丈夫。ありがと。」
幸いあたしは男姿だったから
女だってバレてないみたい…。
そして、葉澄の後からやって来た王子様
みたいな栗色の髪をした男の人が
「君に会うのは初めてだよね!!僕は
サターンの精輝だ。よろしく月くん!!」
と挨拶してきた。
もう1人の男の子は黒髪の不思議な人で
「は…始めまして!!俊也です!え…えと。
プルートの龍使いっす!!よろしくです。」
とカタコトながらあたしに挨拶をした。
そして最後にやって来て、
「お久しぶりね。望月月くん?
随分派手にやられたわね~。」
と呆れ顔であたしの手を差し伸べたのは
星花だった。あたしは星花の手を借りて
立ち上がった。でも星花はあたしの命を
狙ってたのに…。
「ど…どうして?」
そう言うと葉澄がニッコリと笑って、
「星花さんはお優しい方ですから月くんに協力してやるって言ってるんですよ。」
と言った。嬉しかった…。
その言葉があたしの恐ろしい感情から
救いだしたんだ。