月天使

「はぁ…。夢じゃない…この翼、触れる…」


佳那は翼に触れてから刺さった剣を抜いた。


「どうやら結大の力を半分託されたんだな…」


「え…?結大って浜島結大の事?」


そう言った途端に佳那の羽がすうっと消えた。


「うん。知ってるんだな!!」


てかなんで結大、こんなに有名なんだ!?


「結大兄は私のいとこだからね!!時々こっちにも遊びに来てたから♪」


「げっ…!結大め…!」


つまり、あたしだけじゃ、頼りないから

しっかり者の佳那に!?


でも、あたしと佳那が出会って

なかったらどうするつもりだったのよ!!


あたしが引っ越ししてて良かったけどさ。


くっそぉ!!結大め~!絶対に見返してやるーっ!!


「ねぇ月くん?結大兄とこの翼に何の関係があるの?」


「うーん…イマイチ分からね~!」


結大は月天使。


なら、あたしも佳那も、

夜しか力を使えないはずだ。
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