月天使

そう言ってムーンステッキを

佳那に向けた。


「ふーん…なるほどね。さーて…
そんなことが出来るかしらね!?」


あたしはそう言われた途端、

その場から動けなかった。だって…


「佳那…あたしの心を呼んだな!!」


「さぁね…?まぁあんたがしようと
してることは私には効果ないけどね!?」


えっ…?効かない!!?


それでもっ…やるしかないんだ!!


あたしはムーンステッキを強く握って

佳那に向かって光を放った。


すると…佳那の中の力が佳那の体から

飛び出した。だけど…


「だから…無駄だって
言ってるの聞こえなかった!?」


「そんなっ…!!」


佳那の力は又、佳那の体に戻った。

な…何で!?それじゃあ、アオが言ってた

事は何1つ通用しないの…?


「ボーッとしてたら殺すよ!?」


佳那があたしに近づいてくる…。

まずい…どうしよう…。


そう思ったとき、

不意にあの言葉を思い出した。


<<……私は月の神様。
人間達の願いを叶えるのが仕事なの。>>


結大に力をもらう前に少しだけ

話を聞いたことがある。


月天使の本来の力をっ!!
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