月天使
【佳那side】
私はいつも持ってる手製月くん人形に
落ちてたガラスを刺していた。
―――グサッ…
この月くんのバカーっ!!
―――グサッ…
この月くんのアホーっ!!
―――グサッ…
この月くんの鈍感ーっ!!
そんな事を思いながら人形を
刺してると月くんが近づいてきた。
そして、
「佳那…や…め…ろ…。」
とだけ言って苦しそうに倒れてしまった。
私は思わず手に持っていた人形を放りなげた。
そして倒れた月くんを支えた。
でも目を開けてくれない。
「月くんっ!嘘でしょ?何で?呪い人形のせい?月くん―――!目を冷ましてっ!」
私が必死に月くんの体を揺すっていると
上の方から声がしてきた。
「ハハハッ…!望月 月を自らの手で…。葉澄、この子は?」
えっ…!葉澄ってあの葉澄!?
私がポカンとして、空を飛んでいる女の人の
方を向くと、その後ろから出てきたのは…