月天使
「彼女は私のクラスメートの泉佳那ですよ。」
そう言ってクスリと笑う、葉澄だった!
な…何で?何でなの!?なんで葉澄が!?
「何で葉澄がいるの!」
隣の女の人は一体誰なの?
「いや…一瞬月くんの力とは
違う力が発生したから来てみたの!!」
葉澄は平然とした顔で答えた。
そして、もう一人の星花と
呼ばれる女の人が私を見て笑った。
「ふふ…泉佳那、まさか望月月を倒すほどの力を持ってるとは…!」
「星花さん…でもこの子は月くんと
違って朝に力を発揮するタイプ。」
葉澄と星花と呼ばれる女の人が話を続ける。
私はその話の間に無理矢理割り込んだ。
「あのっ…私、月くんになにしちゃったの……。」
どうしたら目を開けてくれるの…。
「人形を望月月として、感情をぶつけ、望月月は倒れた…。強力な魔法を使うのね…あなた。」
星花と呼ばれていた女の人が私の目を見て
話しかけてきた。
「魔法って…?」
一体どういうことなんだろう…。
「人を物に例えて傷つける。傷は例えた人に伝わる。あぁ…何て恐ろしい魔法なんでしょうね…星花さん。」
葉澄がクスリと笑った。
すると、星花と呼ばれる女の人も
「えぇ…この子は要注意ね。葉澄」
と困ったように笑った。
「そんなっ…月くんっ!痛いの?苦しいの?
目を冷ましてっ…お願いっ…!!」
私のせいだ。こうなるなんて思いもしなかった。
私はさっきよりも月くんの体を
大きく揺すってみた。
すると………
「止めときなさい…。」
と星花と呼ばれていた女の人が私を止めた。