月天使
なんだかこんな毎日も少しずつ慣れてきた。
遂にベランダに咲く花は、すっかり枯れて
寂しい姿になってしまった。
「お母さん、お花大好きだったのに…」
オカアサンの方をみるとずっと
ため息ばかりついて頭を抱えてる。
―――グゥ~…
何も食べてない俺は
お腹がすいてたまらない。
《オカアサンご飯は?》
俺はオカアサンに近づいた。
「何?アオ…お母さん、頭が痛いの。結ちゃん、外で遊んできなさい。」
オカアサンにそう言われて
俺達は近くの駄菓子屋へ向かっていった。
「アオ、僕の貯金箱から持ってきたお金なんだけど…」
結大は駄菓子をみるも買おうとはしなかった。
《どうしたんだよ結大?》
「アオ、行くよ。」
結大はそう言って駄菓子屋を過ぎていった。