月天使

「―――アオっ!どうしてっ!なんで!
アオ…お願いだからっ…返事をしてよ…?」


結大…ごめんな…。ごめん……。


「アオッ……!!!」


結大が俺に寄り添ってるのか…

少し温かい気がする。あぁ…俺死ぬんだな…。



これからは結大を守れない。

じゃあ、一体どうすれば…。


そう思った時、

急にあの神様との会話が頭の中に浮かんだ。


――――――――――――――――――



《お前、何者だ!!》


『私は月天使。願いを叶えるのが仕事だけど、最近は争いばかりで願いを聞きとげてないわ…』



――――――――――――――――――


そうだ…あの人ならきっと…。


《あぁ…月天使様。どうか結大とオカアサンを幸せにしてやってくれ。》


そう願った瞬間、真っ暗な世界に

俺は立っていた。


そして、目の前にはあの日、

出会った月天使が立っていた。


《こ…ここは…??》


「生と死の狭間だ。お前の声に呼ばれてきた。」


《……こんな処まで来れるのか…》


「私は月の神だ。呼ばれればどこへでも現れる」


月の神様…。
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