月天使

「お前、俺になんの断りもなく!!」


ちょっと怒った様子で月くんは私に言う。


「ごめんなさい…。結大兄が車に引かれたって聞いたもので望月病院に…」


私は正直に謝った。

が、しかし!!


「…佳那!?今何て?」


と月くんは目を見開いて少し怖い顔をした。


「だから、そこにいるでしょ!?結大兄!」


私はベッドを指差した。

すると結大兄がニッコリ笑って


「久しぶりだな!!月。」


何て言ってる…。


この一言を聞いた瞬間月くんの様子が

急におかしくなった。


「――――…っ!!ウソだっ!!ウソだああぁ!!」


何だろう…。月くん何でそんなに驚いてるの?


そういえば前に月くんが結大兄の事話してた。

2人は一体どういう関係なんだろう…。


「結大。お前、あたしの事騙してたのか!!」


んっ…?今、月くん、自分の事を『あたし』って

言わなかった?


「俺は騙してなんかいねーよ。俺はもう消えちまってんだよ…っ!!」


「そうじゃない…あたしに力を全部くれたんじゃっ…なんで佳那にも!?」



「はぁ!?何言ってんだ?月!?」


なんだかコレ…月くんが……
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