LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)


「だって今、良かったって」


ポソッと呟いた私に、陽呂はフッと笑いまた優しく抱きしめてくれる。


「良かったって言うのは、一緒に喜べるからだろ?
だって、まだ心菜も知らないんでしょ?」

「妊娠してるか、どうかって?」

「そっ」

「……うん」

「もし出来てたら一緒に喜べるし。
出来てなかったら欲しいなって言い合える。
そうじゃね?」


その言葉に、わたしは頷くことしか出来なかった。

ちょっとでも喋ったら、涙が零れちゃいそうなんだもん。


だって陽呂が、こんな素敵なことを言ってくれるなんて想像もしてなかったんだもん。


まさか、こんな風に言ってもらえるなんて思ってなくて。

まさか、こんな風に思ってくれてるなんて思ってなくて。


いつもいつも陽呂は、私が思う以上の言葉をくれるんだ。

私に、もっともっと陽呂の事を好きになるようにさせる。


私ばっかり好きになって。

ドキドキしてばっかりで。


我慢していた涙が溢れ出そうになった瞬間、


「よし! 心菜、調べるぞ!」


そう気合を入れた陽呂が、私の肩を叩いた。


それにつられて、うん。と私も意気込んでしまう。

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