LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)
病院へ行った以来、心菜の様子が変だ。
駄目だって言われたのに毎日毎日、子供の物を沢山買って帰るからか?
確かにもう足りない物はないだろう。ってなくらいに部屋にはベビー用品が溢れてるけど。
でも今日も、やっぱり買い物をして帰って来てしまった。
いや、可愛い服があってさ?
俺は誰に言い訳をしてるんだろう……。
ドアの前で隠せないか考えてみたものの、デカイ包装紙の音がガサガサなるだけだった。
そんな事をしてるとガチャとドアが開き、
「家の前で何してるの?」
心菜が出て来てしまった。
家の前でしゃがみ込み、開いた鞄の中へ必死に詰め込もうとする俺を冷たく見下ろすと、溜息を零し部屋の奥へと入って行ってしまう。
その背中を慌てて追いかけた。
「あのー……心菜さん」
声をかけても振り向いてもくれない。
「あのー、実はこれ……」
「もう毎日毎日、赤ちゃん赤ちゃんばっかりじゃない!」
はい?
やっと振り向いたかと思えば、大きな声を出して怒る心菜に驚いてしまった。