LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)
「あっ、そっ、そう。
お茶! お茶取ってくる!」
慌てて美鶴の部屋を飛び出した。
出た瞬間、ズルズルとその場に座り込んでしまう。
だって……まさか。
まさか、あんな風に言ってくれるだなんて思ってなくて。
陽呂からしたら私は“絶対”なんだ。
だけど私が渡すってわかっててくれて。
それを優先だなんて思っててくれて。
しかも楽しみにしててくれただなんて。
全然治まらない、真っ赤になった顔とドキドキうるさい心臓。
たったこれだけの事が、すごくすごく嬉しくて。
もっともっと陽呂を好きになってしまった。