LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)
「あっ、陽呂。
ホワイトデーのお返し決めた?」
悩みに悩みまくる俺に聞いてくるのは、美鶴。
「全く。何選んでも心菜さんの文句が聞こえる気がするんだよ」
真剣に答えた俺を笑うけど。
いや、まじで、
店で、コレどうだ? って思っても『何コレ?』て顔ばっかり浮かぶんだって。
んっと、どうすんだよ。
明日だぞ、ホワイトデー。
「相当、悩んでるねぇ。
じゃあさ、俺に任してみない?」
「えぇー? 美鶴にぃ?」
「何その明らかに疑いの目は?
せーっかく協力しよって思ったのにさぁー」
「あー嘘、嘘! 頼むわ、美鶴。
で、何買えばいい?
俺の小遣いで買えるのにしてくれよ?」
背に腹は変えれねぇ、とはこの事だな。
ちょっと怪しいけど美鶴に頼むしかない。