LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)
「あっそ。強がるならいーけど」
そう言いながら私の手から離れた陽呂の手。
え……陽呂。
その瞬間、機体が大きな音を立て始めた。
わかってるけど……無理なものは無理だ!
さっき見た、陽呂を見上げる女の子達とか。
さっき思った、奥さん、仕事のパートナーとして頑張るとか。
さっき考えた、陽呂のそばに居て恥ずかしくない女になりたいとか。
そんなの関係ないわっ!
陽呂の腕を両手でギュッと掴み、肩に顔を隠した。
「あは、始めからしてればいーのに」
なんて言う陽呂に言い返す事も出来ず。
ただ、ドキドキと速くなった心音が落ち着く事を願うばかり。
「ぶはっ。ドキドキし過ぎっ」
もう!
いくらなんでも笑い過ぎよっ!