LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)
何となく不機嫌になってリビングに戻る。
わかってる。
別に何も怒るところじゃないし。
拗ねるところでもない。
ただ。
ちょっと……ちょっと。
「ふぁ〜。……俺、なんか悪い事しましたっけ?」
欠伸をしながら陽呂が部屋から出て来た。
慌てて口を押さえてるけど……遅いってば。
そんなその場しのぎなんか、いらないわよ。
キッと陽呂を睨むと
「……すみません」
別に謝って欲しいわけじゃない。
その後も、ずーっと謝ってる陽呂。
私がどこへ行くにもついて来ては謝り続ける。
でも、さすがにトイレまで着いてこられたら……ウザイってば。
「だから怒ってないってば!
陽呂しつこい!」
あ、ヤバ……。
そのままドア閉めちゃったけど、今のは言い過ぎだよね?
怒っちゃったかな、陽呂。
さすがに怒ってるよねぇ?
そう考えると中々トイレから出れず。
困ったなぁ。