LOVE PRINCESS(陽呂&心菜)



家に戻って先にお風呂に入った。

残業続きのせいか、肩が凝る。

腰も痛いし。


「まだ23なのになぁ」


そう呟き、メイクを落とそうとメイク落としのポンプを押すと、中身が出て来ない。


あー、洗顔がなかったんだ。

今日買ったやつは……バックの中かな?


「ひーろー! バックの中に入ってるメイク落とし取ってー」

「はーい」


お風呂場から陽呂にお願いして取ってもらったメイク落としで化粧も取り、スッキリした気分で湯船に浸かる。

今度の休みはマッサージでも行こう。

そんな呑気なことを考え、お風呂からあがった私は化粧水を顔に塗る。


両手で頬を押さえ、火照った顔が少しずつ冷める。

そんな時、陽呂が急に後ろから抱き付いてきた。


「わっ! どっ、どうしたの、陽呂?」

「心菜さん、何か隠してません?」


耳元で囁く陽呂の声に、ドキッとしてしまう。

そういえば最近忙しすぎて、こういうのなかったかも。


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