Friendship
子供たちが走りぬけた先、その目の前に現れたのはつい最近冬眠から目覚めたであろう熊であった。
(お前たち!お家の方へ走りなさい!早く!)
(パパとママは?!)
(私たちが熊を引き止めている間に逃げなさい。お家で待っててね、ほら早く!)
小狐の姉弟は言われた通り、来た道を一目散に駆け抜けて洞穴へと飛び込んだ。が、
(そら、ここでママとパパを待って、、、、そら?そら!?)
洞穴に飛び込んだのは姉の狐だけだった。
どこかではぐれてしまったのか、周りに弟の姿はない。
(そらっ!そら!)
姉狐は弟を探しに洞穴を飛び出していった。
――――――