誰かの為のラブソング
「…そうなんだぁ。
大したことなくてよかったよ~!
但馬もね、一緒に来いって誘ったんだけどさ、アイツ今日試合みたいでぇ~」
理久…。
ライブハウスに迎えに来てくれた時から、理久は終始無言だった。
理久にもまた迷惑かけてしまった…。
リズはいたたまれない気持ちで一杯だった。
「でね~但馬からの伝言でさー
デブになる前に早く学校来いってさ。
意味わかんなくない?」
愛香は再び笑っていた。
「何それ…」
あずさも呆れたように笑っていた。
「それより、早く元気出して、またユウのストリートライブにでも行こっ!
代議士の息子の家も、行きそこなったしね!」
あの不登校の代議士の息子も、今井友喜みたいにイケメンかもしれないし~!
と愛香は興奮しながら
こう付け加えた。