誰かの為のラブソング

「…そうなんだぁ。
大したことなくてよかったよ~!
但馬もね、一緒に来いって誘ったんだけどさ、アイツ今日試合みたいでぇ~」


理久…。

ライブハウスに迎えに来てくれた時から、理久は終始無言だった。

理久にもまた迷惑かけてしまった…。


リズはいたたまれない気持ちで一杯だった。


「でね~但馬からの伝言でさー
デブになる前に早く学校来いってさ。
意味わかんなくない?」


愛香は再び笑っていた。


「何それ…」


あずさも呆れたように笑っていた。


「それより、早く元気出して、またユウのストリートライブにでも行こっ!

代議士の息子の家も、行きそこなったしね!」

あの不登校の代議士の息子も、今井友喜みたいにイケメンかもしれないし~!
と愛香は興奮しながら
こう付け加えた。


< 104 / 234 >

この作品をシェア

pagetop