誰かの為のラブソング



ありふれた日常は、延々と繰り返される。

1時間ごとに鳴る学校のチャイムは、何の意味もなくただ時間を区切っていた。


「但馬、ちょっと。」


授業の合間に担任上田は、理久を呼び出した。


「…川嶋の具合はどうだ…?」


理久は上田の言葉に反応しようとしなかった。


「樫村から家に行ったことだけ話に聞いたが…実際どうかわからなくてな…
お前、会ったのか?」


理久はけだるそうに溜め息をついた。

「川嶋のお母さんはもう大丈夫としか言わないんだが、もう、欠席して3日だしな…」



「…どいつもこいつも
無神経すぎんだよ。」



理久は吐き捨てるようにこう言った。


「上ちゃん。
リズの前の担任から話、聞いてねぇのかよ。」


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