誰かの為のラブソング
リズは思い出していた。
この場所で唄っていた
ユウのことを。
また聴きたい。
彼の歌。
ストリートで唄うユウよりも
RozeeL(ロゼル)のボーカルとして唄うユウが見たかった。
あの映像のRozeeL(ロゼル)は、
今のRozeeL(ロゼル)よりも情熱が感じられた。
見た者の心を突き動かすほどの
不思議な力だった。
なぜユウはRozeeL(ロゼル)を辞めてしまったんだろう…。
リズは強い疑問と興味を抱き始めた。
夜とは全く違う色を映し出す昼間の風景は、全てが鮮明でリズの心を奮い立たせる。
……知りたい。
ユウのこと。
もっと、もっと
知りたい。
リズは抑えきれない
気持ちで一杯だった。