誰かの為のラブソング


翠翔学院には生徒の規律への意識と責任を持たせる為に細かい校則がある。


それらを破った者には、厳重な注意と厳罰が待っている。


遅刻した者は、校舎及び校庭の掃除。


無断欠席した者は、地域への貢献として、老人介護施設のボランティア活動への参加。


著しく風紀を乱した者は、地元駅での清掃活動など。



上げたら切りがないぐらい細かな校則と罰則は多い。



リズはあと1回遅刻をすると、朝礼で全校生徒の前で反省文を読むことになりかねない。



罰則をこなせばこなすほど、益々風当たりはきつくなるのだ。





「…意味がわかんない。」




校庭の掃除をしながら、リズはやり切れない怒りをぶつけていた。


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