誰かの為のラブソング


「何やってんだよ…
こんなところで……」


リズの足元に一つの人影がスゥと伸びた。


「………理久…。」


俯いていた顔を上げるとリズは理久の名前を思わず呟いた。


リズが見た理久は呆れたような表情を浮かべていた。


「…学校にも全く来ねぇで
何やってんだよ。お前は。」


理久の呆れた顔は次第に怒りへと変わっていた。


「……………。」



アスファルトに咲く
小さな花が風に揺らめいた。






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