誰かの為のラブソング
「…一体いつまで引きずってんだよ…」
容赦ない理久の言葉には労りの気持ちが痛いほど含まれていて、リズは胸が痛くなるだけだった。
「さっきから俺ばっか
喋ってんのは気のせいか?
なんとか言えよ。」
次第に口調がきつくなる理久は苛立ちを感じているようだ。
「………ごめん…」
ただ謝るしか出来なかった。
いつまでも纏わり付く見えない鎖があるように身動き出来ない自分がただそこにいた。
「お前がそうやってふさぎ込む方がかえって迷惑だって、いい加減気づけよ、バカ。」
「…………」
「…俺だって正直
……どうしたらいいのか
わかんねぇんだよ。
でも、これだけは分かれよ。
お前が辛いとみんなも同じように辛いんだよ。
樫村も、上ちゃんも、
俺も…」