誰かの為のラブソング
なんだか…不思議な人。
彼と一緒にいたら、あたしまで楽しくなってくる。
リズは微笑みながらこう思った。
「ようやく笑ったね、
リズ」
起き上がったユウは、暗闇の中、リズを見て嬉しそうに微笑んだ。
「えっ?」
「人間 笑ってないと
早死にするぞー」
これ、おばあちゃんの格言。
と彼は付け加えると再び仰向けに倒れ込んだ。
「…………」
そういえば、最近 心から笑うことってなかったのかもしれない。
「星が綺麗だなーっと」
彼はリズを残して別世界で佇んでいる。
リズは彼の世界に同化しようと再び噴水の中に身を沈めた。
「…見えた?」
「…うん」
さっきまで全く見えなかった星の群が確かに見えた。
「角度を変えるだけで
見えたりするもんなんだよな〜」
なんだか、元気づけてくれようとしているの?
ユウの優しさが伝わってきた感じがした。