誰かの為のラブソング


「なんじゃ、あずの友達だったんかー。」

いつも妹がお世話になってますと、兄、渉は深々と頭を下げた。

「あたしの方こそ…
この前、お店の皆さんに凄く
迷惑掛けてしまって
すみませんでした…」

リズは丁寧に謝った。

「ん?この前?
あー!
あの救急車騒ぎの時かいな!
なんだ、あれ、リズちゃんだったんか。
もう身体は大丈夫なん?」

「あ、はい。
ちょっと疲労からきてたみたいで…」

どんどん小声になっていく自分がよくわかった。

「元気になったんならよかったわー。
ちゅーことは、リズちゃんも
RozeeL(ロゼル)のファンってことか〜!
ユキとユウのライブに出没するてことは、やっぱり復活支持派?」


渉は嬉しそうにこう言ってきた。


「あ…あたしは
まだそんなに知らないんです…実は…」


なんだか、自分だけ取り残されている気がして、リズは落ち着かなかった。


「あいつらをずっと見てきた俺が断言するけど、RozeeL(ロゼル)にはユウが必要なんだ。

友喜もそれを一番よくわかってる。

だから、俺はおせっかいだろうがなんだろうが、あいつらに
つきまとって復活させようと
あの手この手を使っとるが…

なんせ、あの頑固さだろ?
ど〜しよーもなくてな〜
ったく」



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