誰かの為のラブソング
「なんか、暗い話になっちまったな〜
オレとしたことがつい語っちまったわ。」
リズは頭を横に振った。
「変わりにいいこと教えてあげるわ。
あいつの楽しそうな顔、
久しぶりにこの前、見たな〜。」
「え?」
「マジ笑ってるところ。」
そう言いながら、渉はにやついていた。
「リズちゃんには、一役買ってもらう時が来るかもしれねぇなー。
まぁそん時はよろしくなっ。」
渉がそう言ってくる意味がよく理解できなかったリズは、とりあえず生返事をした。
「おっいけねっ
お迎えの時間、来たけん、ちょっと行ってまた戻ってくるわー」
突然、渉は立ち上がり、そそくさと去って行ってしまった。
「リズ!」
渉と入れ代わるようにユウが姿を現した。
「あれ?さっき渉 いなかった?」
「うん、なんだかまた戻ってくるって…どこ行ったんだろ」
「あ〜保育園のお迎えだよ。
奥さん看護師で忙しいから、
渉が送り迎えしてるんだ。」
渉さんが保育園の送り迎え?
結婚して子供いるんだ。
なんだか…意外すぎて、リズは
思わず驚いてしまった。