誰かの為のラブソング



その後、リズは愛香と少しだけ会話をして別れた。

今まで避けるような態度をとっていたことを彼女に謝り、また 連絡をすると約束を交わした。

敢えて、学校の話題は触れないようにした。

それでもまだ学校に行くという決心はつかずにいたから。

理久は、そんなリズを見ようとはしなかった。

心配してくれている理久や愛香には申し訳ないという気持ちしか今のリズにはなかった。



「…………。」


リズは、ユウの背中を見つめた。

彼は無言のまま、リズの前を歩いている。


誤解を解く為にリズはユウに詰め寄った。


「………ユウ…
さっきの件、だけど…」


彼はリズを見つめた。

リズは目を反らさず、ユウを見つめた。

「…傷つけてしまって、
ごめんね…
あたし…」


「いいよ、なんとなく、わかったから。」

静かにユウは呟いた。

「違うのっ
ユウのこと怖いとか、そうゆうんじゃないのっ
あたし、凄く人見知りがあって、人の目を見る時が怖いと思うことがあって…
だから、今まであんまり見ないようにしてたの…
だから、今もまともに見れない時があって… 」


何を言っているのか自分でもよくわからなかった。

でも、ユウに誤解されるのは嫌だった。


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