誰かの為のラブソング
「要はリズ次第ってこと。」
暗闇の中、ユウは優しく微笑んでいた。
「リズが変わらなきゃ、いつまでたっても何も変わらないよ。
今まで何があったのか、俺にはわからないけど…
あんなに心配してくれる友達もいるんだから、頑張れよ、
リズー」
「……………。」
ユウの言葉にリズは素直に相槌を打った。
とめどなく溢れる涙がその拍子に零れ落ちた。
ユウが頑張れと言ってくれただけで、頑張れる気がした。
「…不安ってさ、意外と人に聞いてもらうと平気になったりするもんなんだよ。
学校の友達に言いにくいことだったら、俺に話してよ。
力になるからさ。」
ユウの優しい気持ちが伝わってきて、リズは心が軽くなった気がした。
「俺、結構、頼りになる方だし、あ、自分で言うのもなんだけどさ。」
ユウは笑っている。