誰かの為のラブソング


「リズっ!!」

背後から聞き慣れた声がした。


「よかった〜!
来てくれたっ!」


振り向くとそこには愛香がいた。


何だか彼女は半ベソをかいている様子だ。


「…愛ちゃん…」


「早くいこっ!
みんな待ってたんだからっ!」


背中を押されるように愛香に連れていかれる。


足取りは思ったよりも何故だか軽くなっていた。


「今までの授業のノートちゃんと取ってあるからね!
ま、リズならすぐに追いつくだろうけどさ!」


愛香に誘導されながら、リズは教室へと向かう。


愛香に改めて謝ろうとリズは決めていた。

今までとてつもなく迷惑や心配を掛けたことをきちんと理由を告げて、謝ろうと決心していた。


「あのね…愛ちゃん?」

「ん?何?」


「ごめんね…あたし…」


愛香に手を引っ張られていたリズはその場で足を止めた。


「聞いてるよ、リズ。
但馬から聞いた。」


愛香は振り返りリズの目を見てこう言った。


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